さて、今回はイカにしようかなと思います。
イカといってすごい種類のイカが思い浮かばれると思いますが、今回はスルメイカについて私見を述べたいと思います。
まず、馴染みのスルメイカの料理といえば、刺身、姿焼き、リング揚げ、煮付け、一夜干し言う干したスルメ、夏前の今頃の麦イカという子供の沖漬けという絶妙な代物、そして今回のお話ししようとするのは「イカの塩辛」に付いてです。
SNSでイカの塩辛の作り方という情報がたくさん出ておりますが、私のイカの塩辛の作成方法は皆無でした。果たして私のイカの塩辛という物は塩辛と呼べるものかわかりませんが参考のため一応記しておきます。
定置網ではスルメイカが時々大量に網にかかります、網を絞っていくと海面が赤くなります。スルメイカの大群です。
親方は市場でのキロ単価が安いためか、スルメイカがメインでないと思ったのか、ダンベという大きな器にどんどん他の魚と一緒に積んでい行きます、でもそこには落とし穴あるのです。他の魚の方が良いのかどんどん色々な魚種と一緒にダンベという風呂桶の大きなものにに一緒に積んで行きます。
普通ですと、スルメイカはタモですくいデッキ上でご臨終になってから大きなポリバケツに入れて陸揚げするのですが、他の「口もの」が大量に網にかかりますと一緒にタモですくいどんどんダンベにいれていきます。
するとまだ活きているスルメイカは共食いということになり、スルメイカはお互いの身を食いちぎり身にいくつもの穴があき、とても売り物にならなくなってしまいます。そんな売り物ならなくなった大量のイカは乗り子さんの土産になるのです。
クーラーボックスほぼいっぱいのスルメのおかずです。
そこで考えたのが、冷凍保存、干物保存なんですが、それとイカの塩辛のことを考えました。
幼い頃、親父が自転車の荷台に木の樽に入ったイカの塩辛を購入してきたことを思い浮かべ、私なりの保存方法を考えました。
早速ですが、SNSとは全く違う料理方法の説明に入ります。
私のイカの塩辛は足、エンペラーは使用しません。それらを切り離し使用するのは胴体のみです。切り離したエンペレー、足はボイルして保存しておいてわさび醤油で食べていました。
ここで気をつけなくてはならないのが『アニサキス』です。足、エンペラー切り離しまして軟骨のある反対側から包丁で展開します。すると展開した胴体の内側に白い部分が何箇所か見られます。包丁の先で切り込みを入れると白い木綿糸みたいな2mmくらいの生き物が出てきます。それが「アニサキス」です。注意して完全に取り除きます。そして皮をむき(薄皮もです)その身をまず海水と同じくらいな冷水に15分くらい漬け込みます。
そしてイカの塩辛の最大の役者と言えば「キモ」です。このキモの部分に付いているスミ袋、内臓を取り除きそれを大量の塩で包みます。そしてそれを魚を干物にする干網に塩水に漬けていた身の部分と一緒に天日で乾燥させます。その時の注意ですが、キモは一番下におきます。なぜなら乾燥中にキモからの水分がしたたり落ち、身の部分にかかり見が着色してしまい見栄えが悪くなってしまいます。
気候状態によりますが、身、きもが水分が抜け乾燥状態になったら『カラカラではなくぬったりとした状態)身を塩辛サイズに包丁で切ります(ねっとりとして包丁に回りつきます)。そこに粗塩を取り払ったキモを割り箸等でしごいて一緒にさせ混ぜていくのです。この時キモ袋も一緒にかき混ぜ完全にキモを有効に使います(このキモ袋は箸でしごいて完全にキモを取り除きますが、これはこれはこれで焼いて食すと酒のつまみとしてとても美味しいです(血圧の高い人には注意ですがーー)。
これで塩辛の完成ですが、保存期間は冷蔵保存でかなり保つのではないかと思われます。
これから夏に向かってスルメイカの身、きもが大きくなる夏になりますので是非試してみてください。
それにしてもスルメイカが価格が高く高級食材になってしまいましたね。残念!!。
|